スティーブ・ジョブズが徹底していた会議のルール【ジョブズ流】
スティーブ・ジョブズがApple社内で徹底させていた、会議の生産性を高めるテクニック、ルールがいくつかあります。ここでは実際にAppleで働いていた人の証言記事や、彼の伝記で書かれているものから3つを紹介します。
尚、彼が亡くなってからもAppleでこれらのルールが継続的に徹底されている可能性は非常に高く、Apple社の会議のルール、とも捉えることができるはずです。
ミーティングは必要最低限の人数で
当たり前ならがも意外と多くの企業で徹底されていないことかもしれませんが、スティーブ・ジョブズはどんな会議であれ、参加者を絶対必要である人物に限定しました。理由はシンプルで、よりフォーカスした会議にするため。傍観者はもってのほか、とりあえず呼んでおこうなどということもありません。なぜその人物がその会議に必要なのか、各参加者に理由があり、目的があるべきです。
彼はスモールグループの方が、よりフォーカスし、思考のクオリティーも高まると信じていました。
ちなみに彼は会議に不要と思った人物を実際に退出させたこともあったそうです。
責任者を明確にする
Appleでは、会議のあと実際のタスク管理や行動につなげるために多くの場合アクションリストが作られますが、そのアクションリストの各アイテムには必ず一人責任者を明記し、担当と責任の所在を明確化しているそうです。Directly Responsible Individual、通称 DRI と呼ばれるこの責任者を表すワードはApple社内での共通言語のひとつです。このDRIはAppleの各会議のアジェンダ(議題)にも使われます。
Who's the DRI on that?(誰がこの責任者なんだ?)はApple社内でしばしば聞かれるフレーズで、Appleでは責任者が不明のものは一つとしてなく、すべてDRIが決められるそうです。
日本の企業においても会社の規模に関係なく、責任者があやふやであったり不明瞭なことが問題になるケースは少なくないのではないでしょうか。このDRIの概念とその徹底は、組織経営や業務遂行において非常に重要と考えられます。
パワーポイントに頼らない
スティーブ・ジョブズはパワーポイントを使ったいわゆるプレゼンが嫌いだったことは有名です。彼はプレゼン資料に沿ったただの説明よりも、会議の場で活発なアイデアや意見を自由に参加者同士がやりとりするという、思考を使ったミーティングを好んでいました。
People who know what they’re talking about don’t need PowerPoint.
本当にその物事について理解しているひとにはパワーポイントは不要、と彼は語っています。
ただし、ここでいうパワーポイントというのはあくまでプレゼン用のスライドということで、プロジェクターを使ってデータなどを視覚的に見せるための資料は問題ありません。これはNeXTでのブレインストーミングの動画などでも使われています。
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最後に余談ですが、スティーブ・ジョブズはAppleでは毎週月曜日に幹部とのミーティング、そして水曜日の午後にマーケティングと広告チームとのミーティングを定例にしていたそうです。